極東委員会の基本原則~新憲法の成立
●極東委員会の基本原則
1.日本国憲法は、主権が国民に存することを認めなければならない。
それは次のようなものを規定するように作成されなければならない。
A 成年者による普通選挙にもとづき次のような構成をもつ代議政治。(内容略)
B 独立した司法部の確立。
C すべての日本人および日本の管轄内にあるすべての人に対する基本的市民権の保障。
すべての日本人は、法の前に平等の権利を享有し、
貴族のような特定の社会的集団が特別の特権をもつことは許されない。
D 県、市、および村のような地方政治の機構の長の公選。
E 県、市、および村の議会のような地方議会の公選。
F 日本国民の自由に表明された意思を実現するような方法で、憲法改正が採択されること。
2. 日本における政治の最終の形態は、
日本国民の自由に表明された意思によって
決定されなければな らないが、
天皇制を現在の憲法上の形態において保持することは、
前記の一般的な諸目的に合致するものとは考えられない。
従って、日本国民に対し、天皇制を廃止するか、
またはそれをいっそう民主的な線にそって
改革するように勧奨しなければならない。
3. もし日本国民が、天皇制を保持しないと決定すれば、
その制度が弊害を及ぼさないための憲法上の保証は明らかな必要性はないが、
第1項に一致しなければならない。(中略)
4.もし日本国民が、天皇制を保持するならば、前項に加え次のような保障が必要になるだろう。
A 内閣が立法部の信任を失うとき、総辞職するか或は選挙民に訴える。
B 天皇は新憲法によって与えられた権能以外にいかなる権能も有しない。
彼はあらゆる場合に内閣の助言に従って行動する。
C 天皇は軍事上の権能をすべて剥奪される
D すべての皇室財産は国の財産であると宣言される。
皇室の費用は立法部によって支出が充当される
5.枢密院及び貴族院を現在の形態かつ機能を持つことはこの目的に合致しない。
その後日本の衆議院では憲法案の修正協議が綿密に行われました。
●1946年 7月25日~約1ケ月、
衆議院の特別委員会(芦田均委員長)で修正協議が行われた。
● 同 10月17日 極
東委員会政策「日本の新憲法の再検討に関する規定」を決定
そして新憲法は公布され、その後東京裁判の判決が出ます。
● 同 11月3日、
新憲法公布
●1947年1月1日、
吉田総理は年頭所感で労働組合に対し「不逞の輩」と発言、問題となる。
ゼネストの準備が始まる
●1947年2月1日、
ゼネスト決行予定だった、GHQの命令で中止
●1947年 5月3日、
新憲法施行
● 同 9月、
沖縄を25年から50年の長期貸与するという天皇の沖縄メッセ-ジ。
●1948年11月12日、
東京裁判判決