ウイルスが簡単に変異することは書きました。
一部の人たちは中国発祥・陰謀説や生物兵器ではないかと主張しています。
しかし権威のある医学雑誌「ランセット」では
これらの説は否定されています。
すでに世界中できちんと研究は進んでいます。
沢山ある研究から信頼が行けると思われる研究を紹介します。
先に用語の整理です。
☆新型インフルエンザウイルス名 「SARS-CoV-2」 サ-ズの変異したものです
☆それに感染してかかった病気 「COVID-19」
●国立感染症研究所の研究 2020年4月27日発表 国立感染症研究所ホームペ-ジ
病原体ゲノム解析研究センタ- センタ-長 黒田誠
今回のウイルスはサーズと遺伝子構造が類似していることから国立感染症研究所では
「SARS-CoV-2」と名付けています。
世界各地の研究所で4月16日までに4511患者のゲノム配列(遺伝子配列)が登録されています。
更に国内の562患者のゲノムが解読を実施しました。
その結果
☆新型コロナウイルスの遺伝子が変異する数
1年間でゲノムの25.9ヶ所が変異すると予測される
☆現在までの変異
2019年の発生から4ケ月ほどで少なくともゲノムの9塩基の変異が予想された
どの様な種類に変異したのか
☆グル-プ1
1月初旬に武漢から発して日本各地に広がって消失したタイプ
第一波 北海道で流行
☆グル-プ2
クル-ズ船ダイヤモンド・プリンセス患者の解析
ダイヤモンド・プリンセスの型
武漢の株からゲノムの1塩基が変異している
日本国内では感染拡大しなかった。
☆グル-プ3
3月初旬からヨーロッパ及び北米から日本へと感染が始まったタイプ
第二派 全国で流行
☆グル-プ4 EU各地のタイプ
これから流行する危険性がある
☆グル-プ5 アメリカ西海岸・東海岸のタイプ
これから流行する危険性がある
●中国科学院郁文彬チ-ムの研究 週刊金曜日矢吹晋論文から
☆58種類の遺伝子を解析
A 中国雲南型 第一世代
B 米国型 第一世代
C 中国湖北型 AB由来の第二世代 ABの子供
D 中国浙江型 C由来の第三世代 ABの孫
E 米国及び中国広東型 C由来の第三世代 ABの孫
☆中国で採取されたウイルスの全てはCDE
☆米国で採取されたウイルスの全てはABCDEすべてを含む
●北京大学生命科学院 同上矢吹晋論文から
☆103個のウイルス遺伝子の解析 149の突然変異を観察 2種類の型に分類
☆L亜型70%、S亜型30%
☆ヨーロッパ大流行はL型
●日本バイオデ-タ-社 同上矢吹晋論文から
☆遺伝子の塩基配列で3グル-プに分けられた
・・・CTC・・・ ・・・TCC・・・ ・・・TCT・・・
(Cはシトシン、Tはチミン)
☆武漢で見つかったのはCTCグル-プ、東京で見つかったのはTCTグル-プ
「変異ウイルスの拡大」
最近マスコミでは変異したウイルスの流行が話題になっています。
ウイルスが一定の確率で変異するのは当然の事です。
変異したウイルスが強いのか弱いのかは関係ありません。
変異したウイルスは環境に適合すれば生き残り、適合しなければ死ぬ、
ただそれだけの事です。