日本医師会には健康食品の
トラブルについて情報が寄せられています。
2006年11月から2017年6月までの
10年8ケ月で健康食品による肝障害が27件、
漢方等の一般医薬品による肝障害の情報が
2件寄せられました。
その内健康食品に関するものを
3件ピックアップします。
●2011年6月 50代・男性
ウコン末(春・秋)とグルクミンの
健康食品を摂取していた。
胃部の不快感と黄疸(総ビリルビン24.72mg/dl等)、
劇症肝炎(PT34.2%、AST:1906U/L、
ALT:2518U/L)となったため、
肝移植の可能性もあり大学病院へ転院された
●2014年1月 70代・女性
健康食品9種類とビタミン剤1種類を服用していた。
大量腹水、軽度の黄疸の症状があり、
急性肝不全(非昏睡型)、急性肝不全となり、
未回復である。
日本医師会内委員会では、
利用している健康食品の数が多すぎるため、
判定を実施できなかった。
●2017年4月 70代・女性
ボルトジンユの「健康ハーブ茶」を
園芸店で購入し、煎じる等して服用し始めた。
2ケ月後黄疸を自覚し、
かかりつけ医に相談し検査を行ったところ、
高度肝機能障害が判明した。
(AST:653U/L、ALT612U/L)。
ボルトジンユの「健康ハーブ茶」の
服用を中止し、
10日間の入院加療ののち、
通院にて経過観察を行い、回復に至った。
日本医師会内委員会にて、
提供いただいた各種情報をもとに、
ボルトジンユによる肝障害と判定した。
なお、調査の途中で、インタ-ネットの
販売ページに糖尿病治療を
強くほのめかす記載があったことから、
厚生労働省に医薬品医療機器等法上の
対応を要請した。
注:ボルトジンユ
沖縄に多く生息する雑草に近い草