2014年の8月に、朝日新聞社が従軍慰安婦に関する資料の
取り消しと謝罪に関する記事を特集しました。
内容は過去に書いた吉田清治氏の証言記録に関する記事に関してです。
この証言記録は確証が得られない内容だった為、
当初から信憑性が疑われ、歴史資料としては採用されませんでした。
しかし当時は、朝日新聞だけではなく多くの新聞社が吉田証言を取り上げていました。
●産経新聞
1993年9月1日 大阪本社版・夕刊「人権考」欄 要点
最大の人権侵害である戦争を「証言者たち」とともに考え、問い直す
加害 終わらぬ謝罪行脚(吉田氏が元慰安婦の金学順さんに謝罪している写真を掲載)
韓国・済州島で約千人以上の女性を従軍慰安婦に連行したことを明らかにした「証言者」
証言の信ぴょう性に疑問をとなえる声があがり始めた
被害証言がなくとも、それで強制連行がなかったとはいえない
吉田さんが証言者として重要なかぎを握っていることは確かだ
注:産経のこの連載は優れた報道として、
第1回坂田記念ジャ-ナリズム賞を受賞しています。
このように報道していた産経新聞が、自分が訂正せず、
朝日新聞を徹底攻撃しているのは異常なことです。
最初から積極的に報道していた朝日新聞としては、
今回、内容の不正確さを理由に改めてこの記事を取り消す記事を書いたのです。
この訂正記事を巡って朝日新聞に対する一斉非難が始まりました。
●非難の内容は
*慰安婦の強制連行は嘘だったのに、真実のように報道した。
*その後の河野官房長談話に影響を与えたので、河野談話そのものを取り消せ!
*慰安婦のことは日本でも韓国では問題になっていなかったのに、
朝日新聞のせいで騒ぐようになった。
*国際社会に慰安婦の嘘を信じ込ませた。
*日本の威信を失墜させた。
*もともと慰安婦なるものは存在しなかった。
以上のような内容です。
2015年1月26日には「朝日新聞を糾す国民会議」が朝日新聞社を提訴しました。
原告数は2万5千人以上とされ、
請求内容は「謝罪広告の掲載」「1人1万円の支払い」です。
原告の代表は渡部昇一上智大学名誉教授です。
この問題はとても大切なことなので、少し細かく書きます。
このホ-ムペ-ジ「軍による性暴力」の内容と
かなり重なる部分がありますがご承知下さい。
吉田清治証言を取り上げる前に、
従軍慰安婦の問題が戦後どのようにして展開して行ったのか、
改めておさらいします。
最初は東京裁判からです。