化学物質とその処理

私達のまわりにある物はすべて

水素、炭素、酸素、窒素、燐・・・・等

「元素」の組合せによる化学物質です。

身体を作る蛋白質も元素の組合せによる

アミノ酸で出来ていてやはり化学物質です。

身体にあるホルモンも各種酵素も化学物質です。

さらに私たち自身、虫でも、細菌など動物、

植物もすべて化学物質の集まりなのです。

 

「化学物質には天然と合成がある」

化学物質には自然界に昔から存在する

天然系の化学物質と、

主として石油化学の発展から作り出された

合成化学物質があります。 

昔は合成化学物質がなかったのですから、

天然の化学物質である動物や植物を

私たちは食事として摂ってきました。 

しかし天然が全て安全かと言うと、

そうとも言えません。    

 ◎フグの毒、へびの毒、漢方でつかうトリカブト等は

  全て天然の化学物質です。

私たちはその中で身体に合わないものや

毒性のあるものを、排除したり

うまく加工したりして摂ってきました。

その歴史上長い経験と知恵で今の食事が

出来上がってきたのでしょう。

それが食事の習慣や安全に関する

私達の作法でしょう。

 

「体内での化学物質の処理」  

今回は化学物質の中でも、

食事や薬として口から身体に入る物の中から

いわゆる健康食品に絞って述べます。 

蛋白質など免疫に関する物質を始めとして、

すべて身体に入った物は細かく消化されて、

腸から吸収され肝臓で処理され、

新しく再構築されます。

これを代謝と言います。

そこで余分な物は腎臓で濾過されて

尿として排出され、

その他は大便として排出されます。

肝臓の代謝は化合物を、バラバラに分解、

無害化し、自分の体に適した化学物質に

作り換える作業です。

つまり肝臓は分解・解毒・生産・・・

すべてを行う巨大な総合化学工場だということです。

この働きは通常の食事の時だけ

働くわけではありません。

食事つまり栄養、サプリや健康食品、

アルコ-ル等の趣向品、薬、有害物質、疲労物質・・・・

その他全ての化学物質が肝臓で処理されるのです。

そうすると通常の栄養処理で

手一杯働いている肝臓に

余分な物が到達すると

過剰労働になることが分かります。

相当処理能力に余裕がある人なら

少しは堪えられるかもしれませんが・・・・

 

つまり通常の食事以外の物、例えば健康食品、

アルコ-ル等の趣向品、薬、有害物質、疲労物質」

等の処理は肝臓にとって迷惑な過剰労働の

押し付けになるのです。 

それが健康食品による肝臓障害が

増えることにつながると考えられます。