副作用が報告された薬の一覧 6

◎降圧剤

 成人の3-4人に1人、高齢者の2人に1人が

 血圧を下げる薬を服用しているといわれます。

 日本が健康で長寿の国日本であることを

 考えると異常な数字です。

 なぜそんなに利用されるのでしょうか?

 確かに血圧が高い人と低い人を

 単純に比べると、高い方がリスクがあります。

 そこで薬で下げればリスクが減るという考えからです。

 この考えで「高血圧ガイドライン」が

 改定されるたびに基準が厳しくなり、

 それに伴って高血圧患者も増え、

 薬の投与が増えてきたのです。

 しかし高いほうがリスクが多いとしても

 薬で強引に下げた場合リスクが減るのでしょうか

 長いこと多くの学会や専門家から

 疑問が出されていました。

 結論は、高い血圧を薬で下げても、

 数字だけが下がってリスクは減らない

 ということが分かりました。

 逆に副作用や生活の質(QOL)の面で

 不利になりリスク増えることがわかりました。

 やはり昔から言われるように、

 年齢プラス90くらいが適当なのかもしれません。

◎漢方薬

​ 多くの人は「漢方薬は安全だ」という

 思い込みをしています。

 漢方薬も薬である以上やはり副作用はあります。

 むしろトリカブト(附子)のような劇薬もあります。

 販売されている漢方薬は色々な生薬の組合せです。

 何種類かの漢方薬を飲んでいる場合

 成分の生薬が重複している場合があり危険です。

 

薬の目的

一般名

(正式名)

商品名副作用

高血圧

 ACEアンジオテンシン

 変換阻害剤

アリスキレンラジレス心疾患・腎機能障害

高血圧

 ARB

 アンジオテンシン

 受容体拮抗剤

ロサルタンニュ-ロタン発がん性、敗血症
カンデサルタンブロプレス同上
バルサルタンディオバン同上
テルミサルタンミカルディ同上
オルメサルタンオルメテック同上

高血圧

 レセルピン

レセルピンアポプロン・他錐体外路症状

高血圧

 α受容体刺激

メチルドパアルドメット・他同上

高血圧

 α受容体遮断薬

テラゾシン塩酸塩バソメット起立性低血圧・転倒

プラゾシン

塩酸塩

ミニプレス

排尿障害・起立性低血圧

転倒

ウラピジルブランチル起立性低血圧・転倒

ドキサジンメシル

酸塩

カルデナリン同上

高血圧

 β受容体遮断薬

カルテオロ-ル

塩酸塩

ミケラン呼吸器疾患の悪化

プロプラノロ-ル

塩酸塩

インデラル同上・低血糖・徐脈
ポピンドロ-ルマロン酸サンドノ-ム同上

高血圧

 カルシウム拮抗剤

ジルチアゼムクラル-ト・他錐体外路症状
ベラパミルワソラン・他同上

高血圧

 利尿剤

クロニジンカタプレス排尿障害
フロセミドラシックス

腎機能低下・起立性低血圧

転倒

スピロノラクトンアルダクトンA高K血症
重症筋無力症アンベノニウムマイテラ-ゼ錐体外路症状
ジスチグミンウブレチド・他同上
ネオスチグミンワゴスチグミン他同上
ピリドスチグミンメスチノン同上
骨粗しょう症薬テリパラチドフォルテオ・テリボン

長期使用で発がん

意識消失・失神

デノスマブプラリア

骨折後の骨壊死

免疫異常

変形性関節症

外耳道骨壊死

ビスホスホメ-ト系ポナロン・リクラスト骨折後の骨壊死
ドライアイ

シクロスポリン

点眼剤

パピロックミニ免疫抑制
漢方薬   
附子含有製剤八味地黄丸

口の痺れ・不整脈

血圧低下・呼吸障害

牛車腎気丸同上
桂皮加朮附湯同上

甘草含有製剤

  100種類以上
葛根湯擬性アルドステロン症
柴胡桂枝湯同上

防風通聖散

ナイシト-ル

同上

麻黄含有製剤

  10種類以上    
葛根湯 脳卒中・心筋梗塞・うつ病
小青竜湯 同上 
防風通聖散 同上 
麻黄湯 同上 

大黄・牡丹皮・

芒硝桃仁・紅花・

牛膝含有製剤

大黄甘草湯流早産の危険性
承気湯類同上
温経湯同上
防風通聖散同上
    

黄岑含有製剤

    30種類
小柴胡湯インタ-フェロンとの併用で間質性肺炎 
柴苓湯 同上 
黄連解毒湯 同上 
柴胡桂枝湯 同上 

山梔子含有製剤

  10種類以上   
加味逍遥酸 腸管膜静脈硬化症 
温清飲同上 
黄連解毒湯 同上 
  芍薬・牡丹皮芍薬甘草湯 

流早産の危険・肝機能障害

間質性肺炎

当帰芍薬散同上
桂皮桂皮茯芩丸 同上 
葛根湯同上
小青竜湯 同上 
黄連・黄柏温清飲発がん・受精卵の成長抑制 
黄連解毒湯同上
荊芥連翹湯同上
柴胡清肝湯同上
コタロ-竜胆寫瀉湯同上