香ブームの危険性
少し前になりますが、
NHKの「ためしてガッテン」で
柔軟剤の香りがストレス解消に
良いというような番組がありました。
そして放送中から苦情が殺到しました。
今日は香りの話です。
テレビや新聞では連日洗剤・柔軟剤・
肌につけるもの等
長持ちする香りの宣伝が盛んですが、
逆に全国的に香りの害、つまり
香害が問題になり訴訟まで起きています。
何故急に香りが問題になったのでしょうか?
実は現在宣伝されている香りは
昔からの自然の香りとは別物なのです。
完全に化学合成された化学物質なのです。
化学物質過敏症の患者さんにとっては、
乗り物の中や人ごみの中で強烈な香りによって
アレルギ-反応を起こしやすくなります。
通常香りは自然と時間経過で消えますが、
今の香りはずっと消えません。
衣類をバタバタするとまた香ります。
身体につけるものは身体を動かせばまた香ります。
その仕組みを説明します。
本来香りと言えば香りその物の自然の粒子です。
しかし今の香りはカプセルに香り成分が入っているのです。
カプセルと言っても
私たちが想像するカプセルとは違います。
薬のカプセルは細長いのですが、
今は技術の進歩で丸くて小さいカプセルが
出来るようになったのです。
それがマイクロカプセルです。
大きさは1/1000~10/1000ミリの大変小さいものです。
大気汚染で騒がれるPM2.5の粒子と
同じくらいの大きさです。
その中に合成香料を詰め込んだ物
が現在の香りの正体です。
カプセルに入っているので動かすと
カプセルが壊れて後からでも香りが出てきます。
ですから香りが長持ちするのです。
ではカプセルは何からできているのかというと、
主としてナイロンやテトロンのようなプラスチックです。
ゼラチンで出来たカプセルもありますが、
ゼラチンは蛋白質なのでそれ自体が
免疫反応を起こすことが予想されます。
そして香料も石油からできた合成香料です。
つまり外も中もすべて化学合成品で
天然の物ではありません。
あまりにも小さいので呼吸で
気管・肺・胃、つまり体内に入るのです。
細かいプラスチックや合成香料が身体に入ると、
異物が体内に侵入したことになります。
ですから過敏症を起こすのです。
余談ですが、それに似たような物が
「腸まで届く乳酸菌」です。
本来乳酸菌の90%以上は胃で死にますが、
カプセルに入れることで腸まで届くのです。
これも胃や腸の働きという
自然の摂理に逆らった方法で
危険性が懸念されます。
私たちは大気汚染を問題にし、
マスコミではPM2.5を大騒ぎして報道しますが、
現在の香料に関しては無関心です。
大気汚染と同じことだと
考えていただきたいと思います。