放射線による突然変異を利用する技術
放射線によって遺伝子が異常を起こし突然変異の原因になることはお分かりになったと思います。
ですから必要以上の放射線は危険なのです。
しかしその危険性を逆手にとって何か産業に生かせないだろうかと考える人たちがいます。
植物にわざわざ放射線を照射して突然変異を起こさせて新種を作ろうとするものです。
名目は品種改良です。
自然界にある放射線の影響で植物の突然変異が起き、人類はそれを利用してきましたが、
今度は人工的に変異を起こさせようとするのです。
植物の細胞の遺伝子に異常を起こさせるのですから、我々人間の細胞には安全なのだろうか疑問があります。
人間の細胞にはさほど影響がない程度の線量であることと、
隔離された空間で行なうため現時点では安全とされています。
施設は茨城県にある「独立行政法人農業生物資源研究放射線育種場」ですが、
ガンマ-を利用する農場なのでガンマ-フィ-ルドと言われています。
国、大学、民間からの以来で米等植物の種に放射線(主として「コバルト-60」)を照射することを行なっています。