実用発電用原子炉の設置、運転に関する規則
「実用発電用原子炉の設置、運転に関する規則」
昭和53年12月28日 通商産業省令第77号
平成24年3月29日 改正
第7条(品質保証の実施に係る組織)
3-3品質保証の実施に係る組織は次のとおりとする
1.原子炉設置者(法人にあってはその代表者)によって運営されていること。
2.品質保証に関する責任及び権限並びに業務が明確であること。
3.品質保証計画の策定、実施、評価及びその改善を継続的に行う仕組みを有していること。
5.原子炉施設の定期的な評価
法第35条第1項の規定により、原子炉設置者は、10年を超えない期間ごとに、原子炉ごとに、
次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
第8条(管理区域への立入制限等)
法第35条第1項の規定により、原子炉設置者は、管理区域、保全区域及び周辺監視区域を定め、
これらの区域においてそれぞれ次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
3.周辺監視区域については、次の措置を講ずること。
イ.人の居住を禁止すること
ロ.境界にさく又は標識を設置する等の方法によって
周辺監視区域に業務上立ち入る者意外の者の立ち入りを制限すること。
ただし、当該区域に人が立ち入るおそれのないことが明らかな場合は、この限りではない。
第9条(線量等に関する措置)
2.原子炉施設に災害が発生し、又は発生するおそれがある場合、
原子炉の運転に重大な支障を及ぼすおそれがある原子炉施設の損傷が生じた場合等
緊急やむを得ない場合においては、
放射線業務事業者(女子については、妊娠不能と判断された者及び
妊娠の意思のない旨を原子炉設置者に書面で申し出た者に限る)を
その線量が経済産業大臣の定める線量限度を超えない範囲内において
緊急作業に従事させることができる。
第11条-2(原子炉施設の経年劣化に関する技術的な評価)
2.原子炉設置者は、
運転を開始した日以降30年を経過した原子炉に係る原子炉施設について、
原子炉の運転を開始した日以降30年を経過した日以降10年を越えない期間ごとに、
前項に規定する安全上重要な機器並びに前項各号に掲げる機器
及び構造物の経年劣化に関する技術的な評価を行い、
この評価の結果に基づき、長期保守管理方針を策定しなければならない。
注:この法律上は30年が一つの目安と言うことになっています。
3.(電源機能等喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行なう体制の整備)
原子炉設置者は、原子炉施設を設置した工場又は事業所において、
津波によって交流電源を供給するずべての設備、
海水を使用して原子炉施設を冷却する全ての設備及び
使用済み燃料貯蔵槽を冷却する全ての設備の機能が喪失した場合(以下電源機能喪失時という)における
原子炉施設の保全のための行う体制の整備に関し、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
1.電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行なうために必要な計画を策定すること
2.電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行なうために必要な要員を配置すること
3 .電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行なう要員に対する
訓練に関する措置を講じること
4.電源機能喪失時における原子炉施設の保全のための活動を行なうために
必要な電源車、消防自動車、消化ホースその他の資機材を備え付けること。
注:これらは一切準備されていませんでした。
第14条-2(使用済燃料の貯蔵)
原子炉設置者は、
原子炉施設を設置した工場又は事業所の外において行なわれる使用済燃料の貯蔵に関し、
次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
1.使用済燃料貯蔵事業者に使用済燃料の貯蔵を委託すること。
3.使用済燃料について、貯蔵の終了まで密封し、かつ健全性を維持するよう容器に封入すること
5.使用済燃料の貯蔵を委託された使用済燃料貯蔵事業者による貯蔵の終了後において、
確実に使用済燃料を受入れること。
注:原子炉設置業者つまり電力会社は使用済み燃料を
貯蔵会社(中間処理業者)に一定期間委託し、その後引き取る事が義務付けされています。
第19条-17(事故故障等の報告)
原子炉設置者は、次の各号のいすれかに該当するときは、その旨を直ちに、
その状況及びそれに対する処置を10日以内に経済産業大臣に報告しなければならない。
1.核燃料物質の盗取又は所在不明が生じたとき。
2.原子炉の運転中において、原子炉施設の故障により、
原子炉の運転が停止したとき若しくは
原子炉の運転を停止することが必要となったとき
又は5%を超える原子炉の出力変化が生じたとき若しくは原子炉の出力変化が必要となったとき。
ただし、次のいずれかに該当するときであって、
当該故障の状況について、原子炉設置者の公表があったときを除く。
イ.電気事業法に規定する定期点検の期間であること
ロ.以下略
4.火災により安全上重要な機器等の故障があったとき。
ただし、当該故障が消火又は延焼の防止の措置によるときを除く。
6.原子炉施設の故障その他不測の事態が生じたことにより、
気体上の放射性廃棄物の排気施設による排出の状況に異状が認められたとき
又は液体状の放射性廃棄物の排水施設による排出の状況に異状が認められたとき。
第20条(危険時の措置)
原子炉設置者は、次の各号に掲げる応急の措置を講じなければならない。
1.原子炉施設に火災が起こり、又は原子炉施設に延焼するおそれがある場合には、
消火又は延焼の防止に努めるとともに直ちにその旨を消防吏員に通報すること。
3.放射線障害の発生を防止するために必要がある場合には、
原子炉施設の内部いる者及び付近にいる者に避難するよう警告すること。
4.放射性物質による汚染が生じた場合には、速やかに、その広がりの防止及び除去を行なうこと。
5.放射線障害を受けた者又は受けたおそれのある者がいる場合には、
速やかに救出し、避難させる等緊の措置を講ずること。