どの部分に沈着するか

口から肺までの図を下に載せます。

PM10以下の粒子状物質は

大体において呼吸で気道内に入ります。

入った物はどこかにペタッと張り付きますが、

形状・性質が千差万別でよく分かっていません。

動物実験や有志による実験から推測されています。

沈着率が低いとは途中で張り付かないで

呼吸で排出されるか、

小さい物はおくまで入るということになります。

 

◎上気道領域 比較的沈着率が低いもの    

        鼻呼吸の場合  0.01~1μm

        口呼吸の場合  0.01~3μm

◎下気道領域 比較的沈着率が低いもの     

        鼻呼吸の場合  0.05μmより大きい粒子

        口呼吸の場合  0.05~2μm

◎肺胞領域  比較的沈着率が低いもの       

        鼻呼吸の場合  0.1~1μm

        口呼吸の場合  10nm以上の粒子

 

                                  

日本の場合1973年にこれらのデ-タ-(主として米国)を

参考にある程度の考え方を示しました。

 

◎10μm以下の粒子は、沈降速度が小さく、

 大気中に比較的長期間対流する。

◎10μmを超える粒子状物質は

 鼻腔及び咽喉等でほとんど捕捉されるが、 

 10μmから5μmの粒子は90%が

 気道及び肺胞に沈着し、呼吸器に影響を与える。

◎2~4μmの間の粒子状物質の肺胞沈着率は

 最大である等の当時の医学的な知見に

 もとづいているものである。

 

SCN_0011