中国においてある毒ガス弾
1945年8月15日の敗戦時に、
軍は全ての機密書類を焼却しました。
当然のことながら毒ガスに関しても
証拠を残さないように処分しました。
その処分ですが、全て埋めたり川や湖に沈めたのです。
証拠書類はないし、又あっても日
本政府は今にいたるまで一切情報を提供していません。
どこに毒ガス弾が捨てられているのか一切分からないのです。
戦後、中国の各地で道路工事や建築現場や川の中から
ボロボロになった毒ガス弾が発見されました。
中国政府の調査では何も知らない一般の人が
2000人以上被害にあっています。
戦争が終わってもまだ毒ガスの被害が続いているのです。
日本政府は毒ガスを使用したことを認めない、
認めないから情報を提供しない、
そのために広がっている被害です。
中国政府は各地で発見された毒ガス弾を、
危険なため自国の費用で1ケ所に集めました。
それがマスコミを騒がしている
「旧日本軍が置いて来た200万発の毒ガス弾」です。
1992年2月、ジュネ-ブ化学兵器禁止条約の
多国間協議の場で、
中国政府は「中国における200万発の毒ガス弾の
発見状況及び現状」という文書を提出しました。
このことでこれまで秘密のベ-ルに包まれていた
毒ガス弾の遺棄が一気に明るみに出たのです。
●中国における日本遺棄化学兵器の発見状況及び現状 概略
化学兵器の数量
1 現在までに発見されていて
処理されていない化学砲弾は約200万発で
大部分は地下に埋蔵されており、
確認のためには発掘が必要
2 現在までに中国側で廃棄、処理したものは30万発
3 廃棄及び処理されていない化学剤は約100トン
4 現在までに中国側で処理されたものは20トン
化学剤の種類
1 イペリット
2 ルイサイト
3 ジフェニ-ルシアンアルシン
4 ホスゲン
5 青酸
6 塩化アセトフェノン
日本軍は中国でかなりの量の
毒ガスを使用しましたが、
この200万発はその残りだけではないようです。
実はソ連との戦争に備えて
備蓄してあった毒ガスもあるようです。
日本政府は1991年から現地での処理のため
下調べを何度か行なっています。
1993年2月、衆議院で「我が国が残してきた
可能性は大きいとの認識だ。
誠実に調査し、結果を踏まえて
処理する事を考えたい」と河野洋平官房長官は答弁しています。