ベータ-線
ベータ-線は電子が飛び出します。
これも電子と言う粒子です。
前にも書きましたがベータ-崩壊には色々のパタ-ンがあります。
マイナス電子を出す場合、プラス電子を出す場合、或いは電子を外から取り込む場合もあります。
ベ-タ-線を出しながら変化をし、多くは元素番号が1つだけ変化します。
または番号が変わらずに合計の数字だけが変わる場合もあります。
前項のラジウムの最後鉛の続きを書きます。
●鉛Pb-214ベータ-線→ビスマスBi-214アルファ線→タリウムTl-210ベ-タ-線→鉛Pb-210アルファ線
→水銀Hg-206ベ-タ-線→タリウムTl-206ベ-タ線→鉛Pb-206(この-206鉛は安定しているので終わりです)
やっとこれで安定して終わります。
地上の鉛はこのようにして出来ました。
勿論これ以外にもアルファ崩壊ベ-タ-崩壊の組み合わせで色々な経路があります。
ベータ-崩壊の色々なパタ-ンの具体例も書いて見ます。
●ベ-タマイナス崩壊 β-崩壊
中性子が電子と反電子ニュ-トリノを放出しながら陽子に変わる。
陽子が増えるので原子番号が1つ増えるが中性子が減るので合計は変わらない。
☆ヨウ素I-131→キセノンXe-131(安定)
☆セシウムCs-134→バリウムBa-134(安定)
☆セシウムCs-137→バリウムBa-137(安定)
☆ストロンチウムSr90→イットリウムY-90(不安定)
このように半減期で崩壊したときに、安定すればそこで終わるのですが、
不安定だとさらに放射線を出しながら崩壊します。
●ベ-タ-プラス崩壊 β+崩壊
陽子が陽電子と電子ニュ-トリノを放出して中性子になる。
陽子が1個へって中性子が1個増えるので元素番号がいつ小さくなるが合計は変わらない。
☆アルミニウムAl-26→マグネシウムMg-26
☆ネオジムNd-132→プラセオジムPr-132
●その他のベ-タ-崩壊については省略します。