肝臓障害に関する色々なデ-タ- 3
次に薬による肝臓障害に限って統計をみます。
肝障害の原因になる薬物は色々ありますが、
健康食品はどのランクにあるのでしょうか。
● 日本内科学会の雑誌(2015年)の論文からです。
原因の薬剤を1剤に特定できた879例での検討です。
1997年~2006年をその前の10年間と
比較したものです。(大体です)
起因薬 | 1997年~ 2006年 | 1989年~ 1998年 | |
抗生物質 | 14.3% | 126例 | 22.0% |
精神科・神経科薬 | 10.1% | 89例 | 7.8% |
健康食品 | 10.0% | 88例 | 0.7% |
解熱・鎮痛・抗炎症薬 | 9.9% | 87例 | 11.9% |
循環器薬 | 7.5% | 66例 | 6.5% |
漢方薬 | 7.1% | 62例 | 4.7% |
消化器用薬 | 6.1% | 54例 | 7.4% |
一般市販薬 | 5.5% | 48例 | 5.8% |
ホルモン製剤 | 3.6% | 32例 | 4.6% |
抗アレルギ-薬 | 3.2% | 28例 | 3.7% |
造血・血液凝固関係製剤 | 2.8% | 25例 | 3.5% |
高脂血症薬 | 2.7% | 24例 | 0.7% |
抗がん剤 | 2.6% | 23例 | 2.9% |
この表で気が付くことは
◎抗生物質や解熱.鎮痛.抗炎症薬が
減る傾向にあることです。
医師も患者も薬の乱用に関して
注意するようになったからでしょう。
◎健康食品、漢方薬、高脂血症薬の被害が
増えていることです。
特に健康食品が急激に増えています。
この10年で14倍になっています。
最近の宣伝の激しさをみると、
現在は更に増えていることが予測されます。