奇跡的逃亡者

135ケ所もある作業所から逃亡し、

奇跡的に戦後北海道の山中で生き続けた中国人がいます。

劉連仁さんと言います。

1944年9月31日、31歳の時、

劉連仁さんは自宅前で日本軍に拉致され、

北海道の明治鉱業昭和鉱業所に連行されました。

あまりの重労働で耐えかねて、

終戦直前の1945年7月30日に逃亡し、

その後日本の敗戦も知らずに、

奇跡的に13年間も北海道の山中を逃げ回り

1958年2月に保護されました。

日本政府は直ちに「不法入国」「不法残留」とみなして

出頭命令を出しました。

 注:総理大臣は又も岸信介で、

   強制連行を企画した本人です

 

出頭させたものの日本政府は調査すると

強制連行が明るみに出るため、

うやむやなまま後で処理するということで、

その年4月に説明もなく超法規的に中国に送還しました。

その後本人の再三の訴えにもかかわらず

日本政府は無視し続けています。

 

1996年3月15日、

劉連仁さんは日本政府を被告として提訴しました。