管理と取り締まり

労働管理は、

労役が厚生省、

輸送が運輸省、

食料が農林省、

取締りが内務省、ときめられていました。

 

そして下級機関として地方の警察署が

大きな役割をもっていました。

 

●釜石警察署から事業場への「提示事項」抜粋  

         昭和19年9月25日

1 看守

  イ.県費警官 4名

    請願警官 2名  

    甲乙丙 3部制勤務

  ロ.官舎側近に警官見張所を設置のこと

  ハ.点検並びに携帯品点検には警官を立会せしむること

2 逃亡

ニ.逃亡者を逮捕せる場合、

  絶対に帰国又は職場に復帰さすことなく

  警察署に連行のこと

4 その他

  ハ. 漢民族は感情に左右されない。

     親切にすればする程増長するをもって

     親切或いは愛撫の要なし

  ニ.労働能率向上のため成績優良者趣向品を与え、

    不良者には減食すること

  ル.入浴の設備は被征服者が征服者を

    もてなすと云う支那の概念があるから設備の要なし

  タ.外出は一切認めざること

  レ.・・・・(手紙の)自由投函は禁止し投函箱を設置し、

    投函された書面は一括所轄警察署に提出のこと。

    面接は内外人を問わず一切禁止のこと

 

●新居浜警察署の支持「華人労務者警備計画」抜粋   

         昭和19年11月5日

 第5項-5 

  障壁 周囲を高さ10尺ないし12尺の

     板囲いをなし、逃亡防止の為、

  板塀の上部に電線を張りめぐらし

  350ボルトの電流を送電す

 

これらを見ると、

作業所というよりまるで重罪犯人用監獄のようです。

また中国人蔑視もひどいものです。

逃亡に失敗して警察に引き渡された中国人は

全員惨殺されたと思われます。